「家づくりのコツ」をパターンランゲージでまとめる②

パターンランゲージで、「家づくりのコツ」を紹介していきますね.

●パターンネーム「眺めて楽しい階段」

●要約

リビング階段をつくるにあたり、キッチンやリビングから見て楽しい、眺め甲斐のある階段をつくります。

●状況(context)

分譲住宅でオリジナルな仕様がなかなか出来ない中、リビング階段は間取り上でOKとなったので、早速採用。でも、普通の手摺壁では単なる1階と2階のつなぎの役目にしかならず、せっかくリビングから見えるのだから、手摺はオプションでアイアンにして雰囲気をだそうとしています。

●背景、力(force)

というのも、毎日行き来する階段。ここを通過点とするのはほんとに勿体無い。1階や2階は平面。立体的に装飾で魅せるダイナミックさを演出するのは階段が持ってこい。家の行き来する空間には無駄な所は無いようにすると、いつも通る時に肌で心地よさを感じることができます。家の室内ではあまり感じる事が少ない、タテ空間の広いイメージ。ここには、2階建ての戸建て住宅が大きく感じられる心理的な側面もあります。

●問題(problem)

そのとき、お父さんはリビングが広く感じられるし、装飾がいつも目に入って居心地もよさそうと勧めています。でも、リビング階段には1階と2階を繋ぐ空間なだけに、空調などの温熱効率が悪くなり、寒いや暑いなどの弊害も出てくるとお母さんは、躊躇しています。シンボルデザインでかっこいいリビングでありながら、住みにくくなるのはかなわないと思ってしまいます。

●解決(solution)

そこで、階段を上がったところに2階の廊下と階段を仕切るウォール引戸を設けます。空気を家全体に循環させたい時は、壁扉を開放にしておくことで、扉が気にならなくなります。

冬に1階の暖気が2階廊下の扉まで上がっていくのが気に入らなければ、1階のリビング階段の降りたところにロールスクリーンを設ける事ができる納まりを考えましょう。これで、暖気の流出はかなり防ぐことができます。

せっかくの部屋空間階段にしたのだから、1階から登る階段と2階から降りる階段の踏み板や蹴込の見え方を変えて、2種類の階段イメージを持てるようにします。踏み板は木製で茶色に塗り、蹴込はペンキで白く塗ります。こうすることで、1階から登る眺めと2階から降りる眺めが違う階段が出来上がります。

もっと遊び心をだすには、階段の蹴込の色を薄いグラデーションにすると楽しい階段にもなります。

あと、リビングから階段の壁が見えますが、この面だけ1階から2階まで通して別の色で塗装します。階段の立体空間がより強調され、スケールの大きな階段に見えて家のゆとりが心のゆとりに繋がるでしょう。この立体壁の中央に間接照明など設けることで、もっと装飾性のあるデザインが実現されます。

●結果

そうすると、日々の生活に楽しさが加えられ、家で住まうことが楽しくなります。リビングや室内では装飾する事が当たり前でも、階段を一つの部屋として、居心地良い眺めと空間が心のゆとりや日々の楽しみにつながる事で、家への愛着が高まるとことでしょう。

階段だからこそ、家族のアイデアを持ち寄って、日々の見る、眺める楽しさと使う楽しさを家族の自分たちのアイデアで実現する事が、楽しい我が家になっていきますね。

●関連パターン

「階段も収納」「階段で読書」「毎日ステンドグラス」「嬉し恥ずかし階段」など

レシピとして必要なら、「眺めて楽しい階段 ~レシピ」として提供します。

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